サウンドヒーリングで安眠のススメ

CDショップに行くと、「安眠CD」「眠れるCD」などのタイトルの、眠りを誘うためのリラクゼーション音楽のCDをたくさん見かけます。

音楽には心と体をリラックスさせる効果があることはよく知られています。

音は体でも聴いている

これらの音楽をただ聴くのではなく、体感する「サウンドヒーリング」という癒しの健康法が、最近注目を浴びています。

音というのは、耳から聴こえているものだけではありません。

私たちは体でも音を聴いているのです。

音は直接耳に入ってくるだけではなく、体全体に音の振動として伝わります。

バイオリンやチェロなどのアコースティック楽器の演奏を間近で鑑賞したことのある方なら、この音の振動が体に伝わる体感を感じられたことがあるのではないでしょうか。

この振動が体に伝わって、体全体で音を聴くことを体感音響といいます。

体感音響に着目したヒーリング法「サウンドヒーリング」

この体感音響が、体に何らかの良い影響をもたらしていることに着目して確立されたヒーリング法が、サウンドヒーリングです。

この分野の第一人者には、サウンドヒーリング協会の理事長である喜田圭一郎氏がいます。

喜田氏は、チェロの音が体に何らかの良い影響をもたらしていることから、体感音響を再生できる装置を開発し、サウンドヒーリングのメソッドを確立しました。

低音にはマッサージ効果がある

100Hz（ヘルツ）以下の低音には、振動マッサージ効果があります。

このマッサージ効果により、腰痛、膝痛、肩こりの緩和の他、心と体両面のリラックスにつながり、精神の安定、自律神経の調節、血行促進、免疫力アップなど、さまざまな効果があると言われています。

この体感音響装置の施術を実際に受けた方の中には、あまりに気持ちが良くて、眠ってしまう方もいるようです。

その際に、まぶたが時々ピクピクと動いていたそうです。

これは、レム睡眠に近いかたちで眠ってしまったということになります。

サウンドヒーリングにはセロトニンを増やす効果がある

また、この体感音響装置を使って、セロトニン神経への影響を実験したところ、使用前と使用後で、明らかにセロトニンの活性化が見られたという結果が出ています。

自分でできるサウンドヒーリング法

この体感音響装置を使ったサウンドヒーリングを実施しているところは、それほど多くはないので、なかなか実際に体験してみるというのは、少しハードルが高いかもしれません。

そこで、身近にできるサウンドヒーリングの方法をご紹介したいと思います。

体感音響は、自分で実際に楽器を演奏したり、歌をうたうことでも体感できます。

また、大音量で音楽を流すことでも体感できますが、これらの方法では、大きな音が近所迷惑になってしまい、ちょっと自宅で行うには無理があるかもしれません。

そこでオススメなのが、カラオケです。

カラオケで、大きな音で伴奏を流し、大きな声で自分の声を体感することは、体感音響を感じるための身近な良い方法です。

何よりも歌をうたう事はストレスの発散になりますよね。

自然音には脳をリラックスさせる効果がある

こうした、音を体感するサウンドヒーリングの他に、森の小鳥や虫の音、川のせせらぎ、海の波の音、といった自然音には脳をリラックスさせる効果があります。

眠る前に、目を閉じて、ゆったりとそうした音を聴くだけでも良い入眠効果をもたらします。

森にはフィトンチッドやマイナスイオン効果がありますし、実際に森に入って聴くのが一番いいのですが、田舎で暮らしている人以外は、それもなかなか現実的ではないので、自然音のCDを利用すると良いでしょう。