【精神安定剤】の4つの分類と「依存」への警笛
ひとくちに「精神安定剤」と言いいますが、精神安定剤には多種多様な種類があります。
精神安定剤は大きく4種類に分けられる
この記事の目次
「こころの病気」に多種多様な種類があり、それぞれ明確に特徴的な症状があります。
また症状の程度も、重篤であったり比較的軽度であったりと、人によってその症状もさまざまです。
それぞれの治療に用いられる精神安定剤にも、あらゆる種類があり、病気の種類や症状に応じて使い分けられています。
病気の種類や症状の重さの程度によって、薬物治療が必要不可欠な場合があります。
精神安定剤を分類すると?
精神安定剤は大きくわけて、次の4つに分類されます。
主な精神安定剤
抗精神病薬
抗うつ薬
抗そう薬
抗不安薬
この記事では、この中の「抗不安薬」について詳しく解説したいと思います。
※その他の精神安定剤については、それぞれ次のリンク先を参照して下さい。
抗不安薬とはどんな薬?
抗不安薬とは、その名がしめすとおり、「不安」や「緊張」をやわらげるための薬です。
ちょっとした不安や心配事は、日常生活において誰でも多かれ少なかれ抱えているものです。
例えば、会社員で例をあげると、重役を前にしての会議や、大事な取引先へのプレゼンテーションの場面などでは、誰でもやはり不安を感じたり、緊張したりするものです。
また、例えば専業主婦の方であっても、初めてのママ会であったり、お子さんの保護者会であったり、こうした場面での緊張感というものは、どんなタイプの人でも感じることだと思います。
しかし、この不安や緊張があまりにも強かったり、こうした場面が続き、精神的な負担が大きすぎた場合に、「めまい」「動悸」「胸の痛み」「頭痛」「不眠」などの身体症状が現れる場合があります。
抗不安薬は、不安や心配事が原因で現れる、こうした症状を緩和するためにもちいられる薬です。
抗不安薬が使われる3つのケース
抗不安薬は、次のようなケースで使用されます。
抗不安薬が使われる主なケース
① 全般性不安障害やパニック障害などの「不安障害」
② 「不眠症」の改善
③ こころの病気以外の不安
それぞれ、次のような場面です。
①全般性不安障害やパニック障害などの「不安障害」
不安障害には、「全般性不安障害」や「パニック障害」などがあります。
不安障害とは、本来は危険やストレスを受けることにより生じるはずの不安感が、はっきりとした理由もなく突然起こったり、頻繁に起こったりして、日常生活に支障をきたすほど強い状態になってしまうことを言います。
こうしたこころの状態を緩和するために抗精神薬が使用されます。
②不眠症の改善
「不眠症」には、「睡眠薬」がもちいられますが、不安や悩みが原因の不眠を発症している場合は、「抗不安薬」を処方されることが多いです。
この場合は、薬が不眠症状に直接的に作用するわけではないのですが、不安や悩みを抗不安薬でやわらげることによって、二次的に不眠を改善させるという方法です。
また、抗不安薬には、副作用として眠くなる作用があるものが多いので、この作用を利用して不眠を改善します。
③こころの病気以外の不安
抗不安薬は、こころの病気以外でも使用される場合があります。
例えば、大きな手術を控えた入院患者さんなどは、手術に対する不安やストレスを感じています。
このストレスが原因で眠れなくなってしまった場合などに、緊張をやわらげる目的で処方される場合などがあります。
抗不安薬はどのように作用する?
抗不安薬で代表的なものは「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれる薬です。
ベンゾジアゼピン系の薬は、睡眠薬にも多くもちいられていますが、ベンゾジアゼピン系の薬は、睡眠薬であろうと抗不安薬であろうと作用の仕方は基本的には同じです。
ベンゾジアゼピン系の薬は、まずべンゾジアゼピン受容体にくっつきます。
そして、GABA(ギャバ)受容体を介して、さまざまな神経機能を抑えるかたちで働きます。
抑制される主な神経は、「不安」に大きく関係しているノルアドレナリンや、「こころの安定」「こころのバランスを保つ」ことに重要な働きをしているセロトニンです。
何やらちょっとイメージしずらい言葉ばかりですが、要は「不安」をとりのぞき、「こころを安定させる」手伝いを薬がしてくれるとイメージするとわかりやすいかもしれません。
この、こころを安定させる働きに重要な役割をするのが「セロトニン」です。
抗不安薬にはたくさんの種類がある
抗不安薬には次の表にまとめたように、作用時間や効能の違いに応じたたくさんの種類があります。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬(短時間型)
一般名 | 主な商品名 |
エチゾラム | デパス |
クロチアゼパム | リーゼ |
フルタゾラム |
コレミナール |
ベンゾジアゼピン系抗不安薬(中時間型)
一般名 | 主な商品名 |
アルプラゾラム | コンスタン |
フルジアゼパム | エリスパン |
プロマゼパム | レキソタン |
ロラゼパム | ワイパックス |
ベンゾジアゼピン系抗不安薬(長時間型)
一般名 | 主な商品名 |
オキサゾラム | セレナール |
クロキサゾラム | セパゾン |
クロラゼプ酸2カリウム | メンドン |
クロルジアゼポキシド | コンスーン |
バランス | |
ジザゼパム | セルシン |
メキサゾラム | メレックス |
メダゼパム | レスミット |
ベンゾジアゼピン系抗不安薬(超長時間型)
一般名 | 主な商品名 |
プラゼパム | セダプランコーワ |
フルトプラゼパム | レスタス |
ロフラゼプ酸エチル | メイラックス |
それ以外の抗不安薬
一般名 | 主な商品名 |
ヒドロキシジン塩酸塩 | アタラックス |
ヒドロキシジンパモ酸塩 | アタラックスP |
タンドスピロンクエン酸塩 | セディール |
日本でもっとも代表的なものにはデパスがあります。
実はデパスなどの抗不安薬は、「精神科」のみならずに、内科、外科、婦人科、産婦人科などのほとんどの診療科に常備してある「一般的な薬」です。
抗不安薬は、精神安定剤の中では効き目も穏やかだといわれていますが、どの診療科でも手に入る手軽さや、薬の性質から、乱用による弊害を危惧する声もありますので、特に長期間にわたる継続的な使用には十分な注意が必要です。
抗不安薬の副作用とは?
抗不安薬の副作用は、ベンゾジアゼピン系、被ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の副作用と基本的には同じです。
その中でも、ふらつく、眠気が生じるなどの副作用が顕著に現れることがあります。
これらは抗不安薬の主作用である、不安を軽減させ、緊張をほぐしてリラックスをうながすという効果の現れということも言えます。
睡眠薬として使用する場合は、この眠くなる作用を利用するので、必要な効果でもあるのですが、日中に使用する場合は車の運転や精密機器の操作などに十分な注意が必要です。
また、高齢者の場合は、薬の副作用によるふらつきが原因で転倒して骨折するといったこともあり得るため、こちらも十分な注意が必要です。
抗不安薬が根本的な解決になるわけではない
これまで、抗不安薬の薬理的な効果について詳しく解説してきましたが、総じて、抗不安薬の副作用はそれほどでもないという専門医も多いようです。
しかし、当サイトではそれほど気軽な薬ではないと考えています。
抗不安薬は「不安をやわらげる」薬です。
日常生活におけるストレスが原因の強い不安であれば、薬の作用によって、その不安をある程度緩和する事は可能でしょう。
しかし、これは、薬の作用で「不安のみが軽減」されている状態です。
根本的なストレス原因が取り除かれるわけではありません。
例えば、借金などの金銭的トラブルが原因で、将来への不安を強く感じている人が、抗不安薬で不安を軽減できたとしても、借金が軽減できるわけではありません。
薬の効果が切れれば、更に大きな不安になっているかもしれません。
お酒を飲まれる方は、お酒を飲んで気分が大きくなっている状態を想像するとイメージしやすいと思います。
実際に、抗不安薬の効果をアルコールに例えて説明する医師も多いです。
多くの抗不安薬の効きめは、服薬後、30分から1時間くらいでピークとなり、その後はしだいに効果が弱くなっていきます。
そのため、処方は1日に3回前後の処方となる場合が多いようです。
デパスをはじめとした抗不安薬のそれぞれの副作用や身体依存性はそれほど強くはないとしても、一番気をつけたいのが精神的な依存です。
抗不安薬を使う場合は、やはり、「不安が強いときにやむおえず使用する」といった頓服的な使い方が本来の使いかたでしょう。
長期的、日常的に使用しなければならないような状況におかれているような場合は、抗不安薬に頼りその場をしのぎ続けるのではなく、今一度、主治医とともにととりまく状況の把握と投薬内容をしっかりと相談されることをお勧めします。
薬を使用するかしないかは、最終的には主治医の判断と本人の意思で決定されますが、いずれの場合も、病気と薬に対する正しい知識をしっかり身につけた上で、自分の状態を把握することが大切です。
医師への相談もなしに、自分だけの判断で薬の量を増やしたり減らしたりすることは症状が悪化してしまう可能性があります。
また、安易に海外輸入や個人売買などのネット販売で薬を購入して自分だけの判断で使用することはとても危険ですので絶対にやめましょう。
当サイトでご紹介している、さまざまな自分でできる「セロトニンを増やす方法」も不安や不眠に「有効ですのでぜひ日常生活に取り入れてみて下さい。
精神安定剤の代替え品としてのセロトニンサプリ
※画像は体内吸収率の良い、ドリンクタイプの『マインドガードDX』
また、デパスなどの精神安定剤を服用する前の選択として、天然成分のサプリなどの代替え品を試してみるという選択もあります。
天然成分100パーセントのサプリは食品に分類されていることからもわかるように、依存性や耐性などに関していえば、ほぼないと考えても問題ないようです。
最近では、セロトニンサプリもさまざまな種類が発売されています。
サプリメントはもともとアメリカを中心として、海外で盛んになった健康補助食品ですから、海外からの輸入品が多く出回っています。
しかし、海外輸入商品は成分が不明なものや偽装品も多く、それなりのリスクも多いため、あまりお勧めできません。
海外製品すべてが悪いというわけではありませんが、特に、あまりにも安価なものは避けるべきでしょう。
セロトニンのサプリを使用する場合は、セロトニンの働きに着目したしっかりと成分表示が保証されている安全で高品質な日本製のサプリが良いと思います。
セロトニンのサプリは、デパスに代表されるような精神安定剤や睡眠薬とは異なり、強力な即効性はありません。
そのため、強い不安をすぐに消し去るような効果や、倒れこむように眠れるといったような、『強い即効性』を重視している方には向きません。
しかし、緩やかな効果ですが、しばらく続けてみることで、不眠や不安、焦燥、イライラ、うつっぽい、といった、「眠りとこころ」の問題の両面をじわじわと根本的に改善していくことが期待できます。
食品に分類されている為、健康保険が適用されて病院で処方される薬より、価格がそれなりに高くなってしまうという難点はありますが、セロトニンのサプリには、「依存の危険性が限りなくゼロに近い」という精神安定剤にはない大きな安心感があります。
これは、精神安定剤に限ったことではありませんが、「効く薬」にこそ十分な注意が必要です。
デパスなどの精神安定剤の効果の強さや依存性に不安を感じている方や、ひどくなる前に、まずは自分でできる方法で予防をしていきたいと考えている方などは、
セロトニンのサプリを試してみるのも良いかもしれません。
セロトニンを増やすためのサプリ
薬を使わずにセロトニンを増やすことを目的としたサプリについての記事はこちらからどうぞ。【2019】当サイトお勧めの天然素材のセロトニンサプリ総合ランキング
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