野生動物からのヒント!「多相性睡眠」とは?
こちらの記事で、どうしても睡眠時間が確保できない場合の応急措置として「アンカースリープ」という睡眠法をご紹介しました。
ここでは、もう一つの方法として「多相性睡眠」という睡眠法をご紹介します。
しかし、この多相性睡眠という睡眠法は、軍事活動に関連してアメリカでさかんに研究されている睡眠法です。
アンカースリープの記事でご紹介したような日常生活においてのせっぱつまった状況よりも、更に緊迫した生死に関わるような非常事態時を想定した睡眠法です。
この記事に関しては、実践法というよりも、あくまでひとつの読み物程度にとどめて読み進んで頂ければと思います。
多相性睡眠は野生動物の眠り方
この記事の目次
多相性睡眠とは、一日の中で複数回の睡眠と覚醒を繰り返すことを言います。
ほとんどの野生動物は、食うか食われるかの弱肉強食の世界で生きています。
それは起きている時のみならず、眠っている間も同様です。
むしろ眠っている間のほうが危険で、その無防備な瞬間を他の補食動物たちが虎視眈々と狙っています。
それくらい、いつ何時でも緊迫した状況下におかれている野生動物が獲得した眠り方が多相性睡眠です。
この多相性睡眠は、野生動物のみならず、犬やネコなども含めたほ乳類の85%が多相性睡眠であると言われています。
人間の眠り方は「単相性睡眠」
逆に、昼間はしっかりと起きて活動し、夜にまとまった睡眠をとる眠り方のことを「単相性睡眠」と呼びます。
私たち人間の睡眠は単相性睡眠です。
しかし、生まれて間もない赤ちゃんの睡眠は、昼夜を問わずに睡眠と覚醒を繰り返す多相性睡眠です。
生後1年くらいから、ある程度夜にまとまって眠ることできるようになってきて、4歳くらいまでには本来の人間の眠り方である単相性睡眠にシフトします。
緊急事態時での多相性睡眠
実際の緊急事態時でとられている多相性睡眠を取り入れた具体的な睡眠法とは、
・4時間おきに30分づつ眠る
という方法です。
この方法は、多相性睡眠の特色を活かし、
「必要な睡眠の最小限の時間を24時間内に最適に配分して、パフォーマンスレベルの低下を最小限に抑える」
という目的で行われます。
太平洋横断ヨットレースでの多相性睡眠
大西洋横断ヨットレースをご存知でしょうか?
この大西洋横断ヨットレースは、難航なコースを1週間以上にもわたってヨットでめぐりタイムを競うという過酷なレースで、睡眠時間も大きく競技の勝敗に作用するレースとしても知られています。
このレースの参加者の睡眠を分析した記録があります。
その記録によると、睡眠をまとめてとっていた「単相性睡眠」のチームが最下位で、睡眠を分割式にして4時間おきに30分の睡眠をとっていた「多相性睡眠」のチームが優勝したという結果が出たそうです。
偉人達の多相性睡眠
イタリアの代表的な天才芸術家であるレオナルド・ダ・ビンチは、4時間おきに15分づつしか眠らなく、1日のトータル睡眠時間は1時間30分から2時間程度だったといいます。
現代の偉人では、ここまで極端な多相性睡眠とは異なりますが、Appleの創始者であるスティーブ・ジョブズが分割睡眠を提唱していることで知られています。
例えば、8時間の睡眠をとる場合、4時間の睡眠を2回に分けてとるのだそうです。
もっとも彼の場合は、8時間もの間睡眠によって思考が停止してしまうことを恐れたため、という理由からだったようですが、生理学的な効果があることも体験的に知っていたのでしょう。
あくまで究極的な非常事態時においてのみ
ここまで多相性睡眠についてご紹介してきましたが、これらの方法はあくまでも究極的な非常時においてのみ有効な睡眠法です。
実際には、「最小の人数で長期間にわたって秘密裏に任務を遂行しなければならない原子力潜水艦の乗組員」といった、かなり特殊な状況下におかれた人が実践している方法だと言われています。
普通の人が自分の仕事などに応用しようと真似をしてみたところで、睡眠不足による疲労が溜まるだけで、仕事の能率自体は確実に低下するだけでしょう。
どんなに忙しい状況が続いたとしても、結局、質の良い睡眠を十分にとることで、初めて脳と体がしっかりと働き、成果をあげることができるという大前提は忘れないようにして下さい。
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